男と女は難しいものである。 仲のいい時は相手の良いところだけ見え、仲が悪くなると相手の欠点し
か見えなくなる。 よくある話だ。 ・・・そう、私も思い起こせば二十代のころ、・・・・などと思いにふけ
っていると、急に女の子が泣きはじめたのである。 ・・・これは危険地帯だ。 中らず触らす距離を
とって っと、何かのマニアルのように横に移動しようとしたときだ、男性がタバコを取り出した、すぐさ
ま灰皿を持って二人の前に立ったとき、女性が話しかけてきた! 「ねえ、マスター 私たち幸せ
そうに見えます?」 ・・・・・・・見えるわけないやん! あなた泣いてるし! と思ってはいるの
だがそうとも言えず、何と言葉をはっしていいかわからず黙るしかなかった。 見ると女性は綺麗な顔
で目いっぱいに涙をため、子犬のチワワみたいにウルウルと私を見上げている。 男性の方は何か
叱られたミニチュアダックスフンドのように引きつった笑顔を私にむけていた。
・・・・・長年のバーテンダー生活、自分の都合が悪くなると瞬時に意識を仮死状態にもっていけ
る特技を身に付けていた私は、何もない空間を見つめるしかなかった。 続く
